東京大学TOPIAのブログ

2023年3月〜。LGBTQ+支援団体である東京大学TOPIAのメンバーが、自由に意見を表明する場です。

0605入管法改悪の強行採決に反対する大集会スピーチ

 

この記事は6/5(月)に国会正門前で行われた「#入管法改悪の強行採決に反対する大集会」で、私たちTOPIAの一メンバーがゲストスピーカーとして登壇した際のスピーチ原稿です。

このブログを書いている段階では、まだ強行採決はされていません。しかし、いくら私たちがFAXを送り電話をしデモをして反対の声を上げようと、おそらく強行採決かその他のあまり望ましくない結果となるかもしれません。それでも、私たちは声を上げることをやめないし、FAXや電話もやめません強行採決されたらデモが終わるなんて思っていたら大間違いです。これは人の命がかかった、私たち日本社会の問題です。これに声をあげなくては日本社会がさらなる崩壊の一途をたどります。だから、これからも共にたたかいましょう

 

それから、昨日前に立って、LGBTQIA+コミュニティの一員としてお話をさせていただいて、案の定SNS上などで中傷が見られました。しかしながら、それ以上に、話してくれてよかった、セクシズムについて触れてくれる人がいなかったのでとても嬉しかった、フラッグで連帯の意を感じられた、などのお声をいただきました。これからも邁進いたします。

 

(おしらせ)

本日6/6(火)10:00-14:00には「入管法改悪反対アクション国会前シットイン」があります。強行採決の可能性も大きい、非常に重要な回です。時間に余裕がある方は参加してみてください。

 

(以下、本文)

東京大学を中心にLGBTQIA+支援の活動をしているTOPIAというサークルの者です。

先週木曜のシットインでは、道路脇読書会と題して平野雄吾さんによる『ルポ入管』を読む会を行い、21人の参加がありました。

 

私たちも、この入管法改悪案に反対です。

 

この日本には、人種差別があります。

 

それから、国籍差別があります。

 

民族差別があります。

 

私たちはすでに一緒に生きているにも関わらず。

 

女性や性的マイノリティに対する差別、性差別もあります。

今私が背中に羽織っているのは、プログレスプライドフラッグという名前の旗で、LGBTQIA+コミュニティの人々の解放を目指すメッセージがあります。

当然、ピンク、水色、白の3色が示すトランスジェンダーも含まれるし、黒、茶の2色が示す一つである人種・国籍・民族的マイノリティも含まれます。

 

私はこのフラッグを今日持参するかどうかとても迷いました。私たちは第一にこの入管法に対して反対するために集まっているのであり、別イシューの活動を相乗りさせるようなことがあっては敬意に欠けると思ったからです。

 

しかし、日本にいる女性や性的マイノリティの外国人は、レイシズムだけでなくセクシズムも経験します。

ひどい場合には暴力を受けます。

入管でトランスジェンダー女性への性暴力があることは、先週の課題本『ルポ入管』にも書かれている通りです。

 

ヘイト言説を浴びせられるリスクの高い集団に、外国人、移民、難民の人がいます。

トランスを含むLGBTQIA+コミュニティの人々もそうです。

であるなら、その両方に属する場合、どうなるでしょうか。

 

だから、このフラッグを通じて、ここにいる人々はレイシズムとセクシズムの協働にも反対するのだということを可視化しようと思いました。

 

差別は暴力と共謀します。

暴力は差別と協力します。

 

ネット空間は排外言説が溢れています。

支援者含め入管問題に携わる全ての人に敬意を持たない議員がいます。

この国は、私たちの仲間に対してつねに暴力を振るいつづけています。

 

私たちは共に生きています。

 

しかし、それだけではありません。日本人は外国人を構造的に利用しています。搾取しています。日本人の働きたがらない職種で外国人に働いてもらいながら、支援や援助を与えないだけでなく、最低限の人間としての尊厳も認められない。これが差別です。

 

外国人を問題を持つ存在にしないでください。

「これから犯罪をするに違いない」存在にしないでください。

治安悪化の原因にしないでください。

身体を拘束されて良い存在にしないでください。

働いてはいけない存在にしないでください。

でも安価な労働者としてだけ扱うのもやめろ!

 

人間として扱え!

 

1人の人間に対して、決してしてはならない対応を規定する、差別と暴力の源泉である入管法改悪案を、絶対に私たちは許しません。

 

明日からも権力の中枢たるここ国会前でシットインがあります。反対したくてもさまざまな理由で来られない人がいます。来られる人は、お会いしてともに戦いましょう。そうでない人も、ともに声をあげましょう。よろしくお願いします。

(本文終わり)

 

本登壇を紹介してくださったうちの一部を紹介いたします。

 

 

 

 

 

(繰り返し)本日6/6(火)10:00-14:00には「入管法改悪反対アクション国会前シットイン」があります。強行採決の可能性も大きい、非常に重要な回です。時間に余裕がある方は参加してみてください。

 

 

私たちは入管法改悪に反対します。